・クアンタン/チェラティンに旅行予定がある
・ウミガメの産卵を見てみたい
・当日の流れを知りたい
・実際に見れるのかどうか知りたい
・子連れで行くかどうか迷っている
マレーシアの東海岸に位置するチェラティンビーチでの人気アクティビティの一つが「ウミガメの産卵見学」。
どんな生き物でも出産は命がけ。
その奇跡の瞬間に立ち会えることは大人にとってはもちろん、子どもにとってもいい体験となることでしょう。
もちろん出産はコントロールできないため見れるか見れないかは運次第。
そんな中、今回幸運にもスムーズにウミガメの産卵に立ち会えましたので当日の様子、また参加する際の注意点などを詳しくご紹介します。
チェラティン
チェラティンはパハン州にあるビーチリゾートで、マレー半島の東海岸に位置しています。
首都クアラルンプールからは車で約3時間ということで東海岸側のビーチや離島の中でも比較的アクセスがしやすいリゾート地で人気です。
ベストシーズンは乾季の6-8月頃。
マレーシアの東海岸のベストシーズンは短期間で、シーズンオフは海も荒れるので旅行計画は綿密に!
逆を言えばシーズンオフとなる雨季(11月~2月頃)は波が高くなるのでサーファーたちには人気!
またこのチェラティンにはオールインクルーシブリゾート「クラブメッド」もあります。※アジア第一号のクラブメッド
一度は泊まってみたいリゾートの一つではないでしょうか!
ウミガメの産卵見学の予約方法
ウミガメ保護センターがあり、そこで保護・保全を目的にウミガメの孵化場も作られているチェラティン。
ウミガメは自分が生まれた浜に産卵で戻ってくるという習性があることから、産卵スポットとしても有名です。
ウミガメの産卵時期は4月~9月で、ハイシーズンは6月~8月とされています。
ウミガメの産卵見学も、前回のウミガメ放流体験記事でご紹介した「Hafiz’s Cherating Activities」でお世話になりました。
ウミガメの産卵・放流以外にも、ホタル観賞、マングローブクルーズ、カヤックなど様々なサービスを展開されています。
Turtle lay eggs Watch Activities on the beach at night (April to September)
大人:RM65.00
子ども(3歳~11歳):RM45.00
※現地払い(現金)
集合時間:21:30
所要時間:最大24:00まで (それまでに現れない場合は全額の85%返金保証有 ※2024年4月現在)
上記概要の通り、アクティビティのスタート時間はかなり遅めです。
ウミガメは外敵から卵を守るために、基本21時頃から深夜3時までの時間帯に浜に上陸し産卵をスタートします。
もちろん自身がアクティビティに参加した日、そしてそのポイントにやってくるかは分かりません。
場合によっては砂浜で何時間も親ウミガメが来るのを待つ必要がありますし、待っても待っても来ないこともあります。
そんな訳でウミガメが24時まで待っても出没しなかった場合に返金サービスがあります!
私が訪れた2023年9月時点では全額返金でしたが、最新情報を見てみると85%返金となっていました!
今後も返金率は変動する可能性がありますので予約前には最新情報を先方にご確認ください。
我が家はどうしても見たかったので、2日連続アクティビティの予約をしておきました。
変更やキャンセルは少なくともアクティビティの1時間前(可能な限り早めに)までに連絡するように、という案内があったのでもし1日目で見れたらその場で2日目キャンセルをするということも可能でした!
集合場所はチェラティンから車で20分ほどのビーチで予約後に別途案内されました。
移動手段がない場合は、送迎のリクエストも受け付けているそうなので予約時に相談してみるといいと思います。※別料金
案内された集合場所はこちら。
予約の際に、当日のガイドをされる担当者の連絡先が送られるので当日の急な連絡などはそちらに連絡するのが良さそうです。
さすがマレーシア、前もって担当者が待機しているというよりはちょっと遅れて担当者がやってきたので本当にここであってるのか不安でした。笑
当日の集合からブリーフィング
まず担当者のところで受付を済ませ、その場で代金を支払います。
そしてそこで簡単にウミガメの産卵についての説明と注意事項について説明があります。
ウミガメの産卵時期は限られるので、日によっては80人ほどの参加者がいることも。(我が家は5グループ20人ほどでした)
ウミガメの産卵についての豆知識
・産卵時期は4月-9月
・長い尻尾があるのがオスで、メスは無いあるいは短い
・1年のうち産卵シーズンに3-4回産卵する
・1回には30-180個ほど産む
・ウミガメの性別は産んだ場所の温度で決まる
・29度前後が境目でそれよりも高い温度の時はメスが産まれ、低い温度の時はオスが産まれる
・29度はオスメスが半々で生まれる
・産卵を終えて約2週間経ったら再度産みに戻ってくる
産卵について調べていると、現在は温暖化も進んできておりメスが産まれる比率が上がっているそう…
今後、種の維持というところで大きく問題が出てきそうですね。
産卵スケジュール
まずウミガメが浜に出没しても実際に産卵がスタートするまでには時間がかかります。
ウミガメ産卵スケジュール
ウミガメ浜辺に上陸
↓
穴を掘る ※約30分~
↓
産卵スタート ※産卵終了するまで約30分
↓
砂で卵を埋める ※30分
↓
海に帰っていく
このようにまずウミガメが上陸したとしても、そこから産卵のための穴を掘る作業があるためスムーズに産卵まで行ったとしても上陸確認から海に帰るのを見送るまで1時間半以上かかります。
つまり21時半集合なので最短スケジュールでも解散できるのは23時前後。
お子さん連れの場合は途中で子どもが待ちくたびれて寝てしまう、ということで考えられるので、
前日から少しずつ寝る時間の調整をしたり、当日の日中にあまり予定を入れない等した方がベターです。
友人談ですが、1日目は24時まで待って見れずに解散、2日目は上陸確認は早かったけれどそこから穴を掘り始めるまで1時間待機、掘った後に産卵スタートするまでさらに1時間待機、ホテルに戻ったのは深夜1時とのことでした…。
2日連続日付超えるパターンも覚悟しておいた方がよさそうです。。
産卵見学の禁止事項
禁止されているのは
・産卵中はウミガメの視界に入ること
・騒ぐこと
・光を照らすこと(撮影時のフラッシュもNG)
です。
どれも産卵に命を懸けてるウミガメの集中力を削がないためです。
真っ暗な砂浜での見学となるので、産卵時はスタッフの方がウミガメのお尻側部分だけ照らしてくれます。
ウミガメ上陸
ウミガメ上陸の瞬間は見れません。
というのも、ウミガメが浜に上陸しているかどうかを確認するレンジャーがいて、その方たちが必至に探している間は基本集合場所で受付担当者と一緒に待機しているからです。
状況によっては、受付担当者さんの近くであれば車の中で待機することをOKしてくれる場合もあります。
長丁場なので、逆にこちらから車で待機してもいいか聞いて休んでおくのもアリです。
受付担当者さんがレンジャーたちとこまめにやりとりをしてくれています。
有難いことにとってもスムーズで集合した21時半のタイミングで既にウミガメが2匹も上陸している連絡がありました!
しかも15分ほどで穴も掘り始めたという連絡も入ったのでむしろ急いで産卵ポイントに移動!(車移動で担当者の車の後をついていくという感じでした)
防風林を抜けて砂浜に下りる時はかなりの傾斜があるので、お子さん連れの方は気を付けてください!
大人もかなり足がとられます
レンジャーのいるウミガメのところに行くと、1匹は既に穴はほとんど掘り終わっていました!
2匹目は少し歩いたところにいるそうですがそちらはまだみたいでした。
より近づくとこんな感じ。
産卵スタート
産卵がスタートすると、参加者のポジショニング争いが激しくなります。
子どものその時の眠さ加減や、砂に気を取られているなどでスムーズに動けない場合は家族の誰かが先に陣取ってもいいかもしれません。
子連れの私は出遅れてしまいあまりいいポジションをゲットできませんでしたが、スタッフさんが気を利かせて先に見たグループとしっかり見れていないグループの入れ替わりを指示してくれました。
ピンポン玉ぐらいの大きさの卵がポトンぽトンと出てきました!!!
お尻の辺りだけ照らされていて、産卵中は頭の方に回り込むのもダメなのでどんな様子なのか分かりませんでしたが、おおおおお!!!本当に見れた!!!と感動。
娘はひたすら「Egg!Egg!」と言っていました。笑
砂で卵を埋める
産卵が終わるとお尻部分だけではなくウミガメ全体にライトを照らされるので、ウミガメの顔を見るチャンスです。
ただウミガメはその間も卵を外敵から守るために砂で埋めようとします。
その威力がとてもすごく全身砂だらけになってしまうので、産卵を見終わったら頭側に避難しておいた方がいいです。
この間にスタッフさんたちは孵化場に持ち帰り保護するために卵を回収します。(それはそれで切ない)
スタッフさんによると今回は96個の卵を産んだとのことでした!
砂をかけるのが落ち着いたらそれぞれグループ単位でウミガメとの記念撮影を撮ってくれます。
暗くて光不足になるので画質は悪いです。動画も撮ってくれたのですがそっちの方がまだマシでした。
動画を多めにお願いして、後で切り取るのもいいかもしれません。
海へ帰る
今回のウミガメは、産卵も砂かけも終わるとあまり待たずにすぐに動き出し海に帰っていきました。
人間だと産んだ直後からこんなに体を動かすのは信じられない…、、
ウミガメのお母さんもゆっくりとゆっくりと来た道を戻っていきます。
海に向かっている途中でスタッフさんがライトを照らしてくれて、ウミガメの年齢は年輪のようになっている甲羅で分かること、
そして今回のウミガメは55歳ぐらいで「既に何十回も産卵を経験してビッグママだ!!!」と言っていました。
波で見えなくなるまで皆で後ろからついて行って見送りました。
本来これでアクティビティは終了ですが、少し歩いたところにもう一匹上陸していたウミガメの様子を見に行こうとしましたが、
あちらも知らぬ間に産卵を終えていたようで、海に戻っていくタイミングで見学することになり2匹分海へ見送ることができました。
その後は解散です。
我が家は本当にスムーズに見れて、23時20分頃に解散となりました。
子連れでウミガメの産卵見学をしてみて思ったこと
当時娘は3歳手前。
眠気との戦いを考えるとこの年齢で産卵見学をさせるのは酷かもしれませんが、娘は夜型。
特に車移動の多い旅行中では車内でしっかり寝るので、産卵見学中も元気いっぱいでした。
むしろ変に興奮状態になったのか、ホテルに戻ってもしばらくテンション高めでした。笑
夜に弱い子の場合は、待機している間に最悪寝てもいいようにレジャーシートや折り畳み椅子などを持ってきておくと、大人が楽かもしれません。
ただ軽装の方が身動きとりやすいので悩ましいところです。
また夜型の娘に対して私が心配していたのは浜辺の足元の不安定さと娘の機嫌です。
浜辺は流木などもあったり、砂の起伏があったりと不安定ですし、他の参加者たちも産卵見学に夢中で周りに気を回せていない様子だったので、
接触したり押されたりしないか、と少し怖かったです。
また機嫌については、待機時間が長いと退屈で騒ぐかな…なども心配でした。
特に穴を掘った後の産卵に時間がかかる場合は、浜辺で待機しないといけないでハードかもしれません。
子どもの対策グッズの準備は入念にしておくことをオススメします!
<余談>後悔していること
今回宿泊先はクアンタンの「ハイアットリージェンシー」でしたが、正直宿泊地を失敗したな、と思っています。
旅行前に調べていた際は大して気にしていませんでしたが、クアンタンからチェラティンは車で約1時間。
アクティビティが終了したのが23時20分頃でしたが、ホテルに帰るのに時間がかかり就寝はかなり遅くなりました。
しかもチェラティンークアンタン間は街灯も少なく進む先が真っ暗&中央の白線が剥げているなどで、旦那はかなり運転に神経を使っていてその疲労がすごかったです。
1日目で見れてよ、よかった~笑
もう一つの記事、ウミガメの放流のアクティビティのみの参加であれば解散時間も早いしクアンタンーチェラティン間の行き来はそこまで苦じゃないと思いますが、もしウミガメの産卵も参加する!ということであればチェラティンエリアに宿泊することをオススメします。
ウミガメの産卵見学確率アップするには
今回私たちはシーズンも終わりかけの9月末に行ったので見れる確率はかなり低かったかと思うのですが、まさかのウミガメ2匹登場、そしてスピーディーな産卵見学となりました。
なんでこんなにラッキーだったんでしょう。
私はこれが理由だと思います。
そう満月!!!!!!
ご存じですか?
人間もそうですが、満月の夜は出産が増えるそうで助産師さんの数なども増やしているそうです。
それがウミガメでも起こるとは!
もちろん100%保証はできませんが、もし確率を上げたいならベストシーズン中の満月あたりを狙って予約してみるといいかもしれません。
それで見れなくても怒らないでネ♡
まとめ
貴重なウミガメの産卵見学、見に行きたいけど集合も解散も夜遅くて迷ってる…という方が多いと思いますが、
そんな方も今回の記事で実際アクティビティがどのように進んでいくのか、よりイメージしやすくなったのではないでしょうか。
今回少し無謀すぎかな、と思い参加するかどうか悩みましたが結果、貴重な瞬間に立ち会えて本当によかったです。
今後参加される方の参考になれば嬉しいです。
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